【 口上 | Web新富座 | 魚河岸通信 | 八丁堀物語 | 掲示板 | リンク勝手連 】

第67回●新富町と日本映画(1)〜松竹と新富座


栄屋さん店内のポスター


菊正宗酒造東京支店にはこんなものが。
松竹時代の名残りです

 3年前に閉店した新富町の履き物店・栄屋さんの店内には、松竹の古い映画のポスターが飾られています。ご主人にお話をうかがうと、新富座(現在は京橋税務署)が映画館として使われていたころのもので、新作の封切りの際には店頭にポスターを貼りだしていたのだそうです。見せていただいたポスターには、山田五十鈴、高峰秀子、坂本武、突貫小僧などの懐かしい名前が並んでいます。
 松竹の沿革によると、京都で演劇興業主として創業した松竹が新富座を買収して東京進出を図るのが明治43年(1910)で、映画の制作・配給を始めたのが10年後の大正9年(1920)とのこと。芝居小屋として明治期に一時代を築いた新富座は、大正12年(1923)に関東大震災で焼失しましたが、翌年には映画館として再建され、以降、昭和14年(1939)の廃座まで数多くの活動写真を封切ります。
 松竹が新富座の隣地(現在は菊正宗酒造東京支店)に本社を置いたのは昭和2年(1927)から昭和31年(1956)の間。ちなみに日本最初の完全トーキー映画『マダムと女房』が封切られたのは昭和6年(1931)ですから、映画館としての新富座は、映画がサイレントからトーキーに生まれ変わる時代に、まさに松竹お膝元の封切館だったわけですね。




(C) 2002-2004 by SUN CREATE Ltd.
ご意見・ご要望はこちらまでどうぞ。