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第75回●続・銀座のネコの物語 隣町の話(5)

 前回ご紹介した飯島奈美子著『銀座のら猫物語』は、“銀猫”について、知るヒトぞ知る古典的作品。
「ヘンなおばあさん」といった印象(失礼)とは異なり、猫を限りなく愛する飯島さんの毎日は大忙しのようです。

 夕方6時半に事務所へ出勤し、午前2時、ビルのテナントが全員引き上げるのを見はからって帰宅。その間が給食便の時間で、25カ所ものエサ場に猫弁当を配達する。メニューは、なまりやタラの煮ものが主体で、キャットフードや人間の食事の残りを合わせる。生魚はお腹に虫がわくと獣医さんに教えられたので、メニューからは除く。飼い猫以上に愛情を注いで今日にいたっているというのですから驚きます。
 おっと……著者はクラブのマダムなどではなく、銀座能楽堂ビルやみゆき館ビルのオーナー経営者。そんな人が、もうかれこれ40年も銀座でのら猫の世話をしていたのかと、びっくりします。
 のら猫が増えすぎないか? 眉をひそめるムキに飯島さんは答えます。

1 のら猫がやたらと増えることはない。のらは子を産んでも多産ではなく2匹が限度。しかも育つのはそのうち1匹あるかないか。
2 また、のら猫は総じて短命で、1〜2年で死ぬ個体が多く、長くて5年しか生きない。
3 交通事故死や病死も多い。
4 その上、ねこイラズ(殺鼠剤)を誤って食べてしまうが大きな原因。

 あいにくぼくはまだ飯島さんの給食定期便の現場に出会っていませんが、今も銀座の名物的存在だと聞いています。ご苦労様です。それに、実はちょっと個人的にワケありで、ぜひ一度飯島さんお会いしたいと考えているのですが……。(真之介)




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