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第29回●京橋図書館の横顔


京橋図書館の貸し出しカウンター(図書館のサイトより)

 開いててよかった! おっと、……セブンイレブンじゃなくて、京橋図書館。
 本の虫のぼくにとって、まさに書斎代わり。それに、労多くして報われることの少ないマイナーな「Web新富座」とその姉妹紙「新富瓦版」がメインの執筆媒体であるワーキングプワー的な取材記者にとって、地域資料室はまさにネタの宝庫。新富・築地・八丁堀の歴史や動きが狭くカビくさい空間(館長、ご免なさい)に凝縮されているのですね。で、日頃お世話になっている京橋図書館とはどんなところか、遅ればせながらレポートします。

1 沿革
 京橋図書館ができたのは1969年12月、東京の公立図書館の中では古参なのです。先輩格は松江(江戸川区)=60年5月、西原(渋谷区)=63年4月、荒川=62年3月、小岩=67年6月など数えるほど。もっとも、古さから言えば都立日比谷は57年10月、またお隣の神奈川県立図書館が1954年10月にできています。
 なお同じ中央区の月島図書館は1988年6月、日本橋図書館は94年5月竣工と、ぐっと弟分です。

2 規模
「日本の図書館 2006年版」(2007.1刊)で調べると、全国の公共図書館数は2953。そのうち10万〜15万規模の都市の蔵書数では1位の東近江市85万3000冊(人口11万4000人)、2位の成田市76万8000冊(人口11万9000人)に次いで3位で57万2000冊(うち京橋は約27万冊)とカクカクたる数字で、誇っていい統計データです。ちなみに2006年10月23日付け朝日新聞の「天声人語」に東京都立中央図書館の蔵書数が23万冊とありました。少ないですねえ!
 昨年度末の蔵書数572,624の内訳(以下、数値は図書館の統計データから)
 ●文学:139,874  ●児童図書:90,008  ●社会科学:83,264 など

3 年間の延べ利用者数
  京 橋 日本橋 月 島
開館日数 333 333 330
来館者数一般
(1日平均)
150,897
(453)
163,988
(497)
133,456
(404)
貸し出し数
(1日平均)
282,909
(850)
367,058
(1,112)
367,490
(1,114)

 ところで、年頭1月14日付けの読売新聞に京橋図書館(倉本伊知郎館長)が紹介されていました。記事の見出しは「傷つく図書館の本」。最近、盗難や書き込み、切り取りなど図書館の利用者のマナー悪化が目立つというのですね。
 中央区でも盗難被害は深刻で、3館合わせ昨年6月までの1年間で約3700冊(500万円相当)の蔵書が被害に遭ったとか。記事には「自己中心的な行為が横行し、社会全体のモラルが低下している」という識者のコメントが紹介されていたけど、年金保険料のネコババが発覚した某保険庁や市町村役場だけではなく、一般市民にもタガがはずれた人間がふえているのでしょうね、きっと。藤原正彦著『国家の品格』が250万部を超える大ベストセラーとなった背景には、そんな国のありようへの批判の眼が?(真之介)


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